モカ・マタリで有名なコーヒーはイエメンが産地

 

古くからコーヒーと関わりのあるイエメン

イエメンはアラビア半島の南端に位置する国です。生活は、基本として自給自足であり国民の70%ほどが農民です。ですが、生産性は低く農業の生産額は国内総生産の30%に満たない現状です。その中でも、コーヒーは外貨を獲得できる貴重な手段のひとつとなっています。イエメンとコーヒーの関係は古く、14世紀にエチオピアから伝わったとされています。また、イエメン産のコーヒーの代名詞でもあるモカですが、名前の由来はイエメンの港の名前が由来だとされています。

 

伝統的なコーヒーの生産

イエメンは、中東では珍しく1000㎜を超える年間の降水量がある国です。コーヒーの生産には、その自然の恵みを活かした伝統的な農業が現在でも行われています。機械の導入が進んでいないため作業のほとんどが手作業で行われています。また、降水量もその年により違うため干ばつの年などは生産量が激減するなど不安定だったため、近年では貯水場などの施設の導入を行う農家も増えつつあります。

 

日本でも人気のモカ・マタリとは

エチオピアのコーヒーは日本では、モカ・マタリとして主に流通しています。モカ・マタリは、琥珀の女王と呼ばれることもあり、その色合いや滑らかな口当たりが特徴です。日本では、エチオピア産の豆を全般的にマタリとすることもありますが、本来はバニ-マタル地方で収穫される品種のことを指し、品質が高く高価なため日本ではあまり流通していません。