コーヒーにまつわるモカでの伝説

コーヒーほど世界中の人々の生活の中に浸透している飲み物は数多くありません。どうしてこれほどまでに世界各地で消費されているのでしょうか。理由については諸説あります。その中には、歴史上の人物にまつわるエピソードが含まれています。

・流行病とイスラム教聖職者

ある時、ひとつの港町で流行病が発生しました。その際にイスラム教聖職者であるシーク・オマールは、祈りをささげることによって多くの病人を癒しました。病をいやされた人の中には、美しいモカ王の娘も含まれていました。オマールはモカ王の娘のあまりの美しさに恋をしてしまいます。しかし、そのことは王にとって気に入りませんでした。そのため王様はオマールをオウサブと呼ばれる山地へ追いやります。

・小鳥がさえずっていた木の赤い実

オマールは山中で疲れきっていた時に美しい小鳥がさえずっている木を見つけます。その木の赤い実を食べてみると、とても美味しかったようです。そこで沢山の実をスープにして飲むんだところ、元気が湧いてきました。このスープこそコーヒーです。スープの噂はたちまちモカの町まで広がり、シーク・オマールは町へ戻ることが許されたという伝説です。

・コーヒーのモカとシーク・オマール伝説

シーク・オマールの伝説は、アラビアのモカという港町で13世紀に起こった出来事とされています。コーヒーのモカを飲む機会があれば、この伝説を思い浮かべながら楽しんでみるのも良いでしょう。