モカは世界最古のコーヒー
モカは世界で最も古いコーヒーブランドと言われています。その分、品質管理が確立されておらず、他と比較すると、コーヒーの中に「欠点豆」がより多く含まれてしまうことになり、いちいち欠点豆を取り除く手間がかかってしまいます。
また、欠点豆を取り除きすぎてもせっかくのモカの貴重な風味が失われてしまいます。そのため、モカは他の豆と比べて、かなりの技術と手間を要するコーヒー豆だとされています。
産地によって様々な銘柄が
イエメン産のモカ豆とエチオピア産のモカ豆は同じ原種のため、味が似ています。ですが、イエメンの豆は小さくて楕円形なのに対し、エチオピアの豆は細長い形をしています。
モカの豆は産地別にブランド化されているので、同じモカといってもコーヒーの名前は収穫された地域によって異なります。イエメンのコーヒー豆で最も有名なのは、モカ・マタリと呼ばれるものです。
味と香り
イエメンとエチオピアのモカコーヒーは、フルーティーな瑞々しい酸味、そして甘い香りが特徴です。モカには「モカ香」と呼ばれる香りがあり、スパイス系やフルーツ系、さらにはワインを思わせるような独特な香りを楽しませてくれます。強い苦味がないため、すっきりとしたコーヒーに仕上がっています。
エチオピアのコーヒー豆には、モカシダモ、モカハラー、モカ・アビシニアなどの種類があります。モカシダモは、柔らかな甘い香りと優しい酸味が特徴のモカです。ハラー地区で栽培されているモカハラーは、スッキリした味わいで酸味は控えめ、芳醇なフレーバーで高品質とされています。豆は2回に分けて選別されて、大きな豆だけが高級品として扱われます。