エチオピア産コーヒーはカルディ少年が起源?

エチオピアのカルディを起源とする説

エチオピアはコーヒーの原産地と言われています。その起源は、カルディという山羊飼いが、自分の飼っている羊の群れにコーヒーの実を食べさせたことに始まります。カルディは、羊の群れがコーヒーの赤い実を食べて元気になったことに気づきました。興味を持ったカルディは自分でも食べてみて、貴重なエネルギー源を見つけたと確信しました。

その後、カルディはイスラム教の僧侶にこの豆を持って行きますが、この僧侶は豆を受け入れませんでした。ところが、僧侶が豆を火に投げ入れたことがコーヒー豆の焙煎した芳香を引き出すことになり、これが現在の飲料としてのコーヒーの始まりだと言い伝えられています。

 

アフリカで最も生産量が多いエチオピア

エチオピアはアフリカで最初のコーヒー生産地であり、最初の消費地でもあります。世界のコーヒー豆生産量ランキング2019では、その生産量は48万トンに達し、世界で第五位の生産量となっています。エチオピアでは今でもほとんどが手作業で栽培・乾燥されており、市場の集中を避けるためにコーヒー・紅茶局の厳しい監視下に置かれています。

 

ケニアでのコーヒー栽培

興味深いことに、エチオピアの隣国であるケニアは、19世紀の終わりにフランス人宣教師によってコーヒー栽培が導入されました。ケニア中部地方のコーヒー栽培に適した土壌や気候が、印象的なケニア産コーヒー独特の味を生み出しています。ケニアの生産量はそれほど多くないとはいえ、ユニークなコーヒー豆として世界的にも注目されています。