◇焙煎はいいコーヒーを作るキモ!
海外から輸入されたコーヒーの生豆は日本で日本人の好みに合わせたロースト(焙煎)が施されます。焙煎は、コーヒーの味や香りを決める大きな要素です。原産国や精製方法を踏まえ、その生豆が持つ魅力を存分に引き出す焙煎方法が求められます。生豆はそのままで食べることはできません。焙煎することによってコーヒー豆として抽出できる状態に仕上がります。
◇焙煎度合いの違いと特徴
焙煎による加熱で、豆に含まれている成分が化学変化を起こします。これがコーヒーの風味です。加熱方法や加熱時間によって風味が大きく変わるため、焙煎方法は大きく注目されるようになりました。焙煎度合いの「浅煎り/中煎り/深煎り」はもちろんのこと、焙煎によっておこる味の変化と化学反応の部分を知っておきましょう。
メイラード反応は香ばしさや香りを生み出す反応です。また、生豆の糖に反応しカラメル化が進みます。これは甘さや深さを生み出します。また、生豆の成分が分解されることで酸味や苦み、香りにつながります。
◇焙煎士の熟練技のひとつ
酸味を引き出したければ浅煎りで手早く、苦みの強いコーヒーならば時間をかけて焙煎をする、甘みが苦みに変化する前に焙煎を終えるというように焙煎士はノウハウを駆使してコーヒー豆を焙煎します。もちろん湿度や天候によってもその程度を変えています。また、その後のグラインドによっても味が変わるので、それを見越して焙煎するのはすべて熟練の技といえるでしょう。