コーヒーの歴史
コーヒーは、13世紀ごろに豆を焙煎して飲料とし始めたとされます。原産地はエチオピアと言われ、徐々に広まっていきました。飲用が始まったのはさらに前の時代でもあります。11世紀にはすでに、イブン・シナーという名前の人物が、コーヒーを飲む方法を書き物に残しているのです。
イエメン地方での栽培独占
15世紀には、イエメン地方でコーヒー栽培がされ始めたと言われています。すでに価値が見出されていたコーヒーの木は、イエメン地方で独占されていました。他の地域へ出回るものは、繁殖力のない焙煎済みのコーヒー豆などに限定されていました。この頃、イスラームの人々の間でコーヒーが流行ったとされます。
イエメン地方での独占は永遠とはならず、1505年にはあるアラブ人がとうとう持ち出すことに成功し、セイロンへとコーヒーの木が伝わりました。
世界中への拡大
コーヒー弾圧事件やキリスト教徒内での広まり、17世紀の日本への伝達など、コーヒーに関する歴史上の出来事は数多く起こりました。かつてのように特定の地域で栽培を独占されることなく広まっていき、世界中でコーヒー飲料の文化と栽培方法が知られていきます。
各地で栽培されたコーヒーは、輸出入が盛んとなるにつれ、現代のように主に地名がブランドと化していきます。より簡単にコーヒーが飲めるように、インスタントコーヒーの開発がなされもしました。
世界における長い歴史を土台として、コーヒーが伝来してから、日本でもコーヒーに馴染みがある人々が増えました。現代日本で、コーヒーを飲んだことのない人というのはあまり見かけないのではないでしょうか。