モカとモカ種の違いとは
コーヒーといえばモカという言葉を思い浮かべる方も少なくないのでしょうか。モカには多くの意味合いがあります。コーヒーとしての意味合いでは、16世紀にコーヒー豆が主に出荷された港の名前に由来し、そこで積み込まれていたエチオピア産の豆とイエメン産の豆のことをいい、現在でもその2つの産地の豆のことをモカと呼んでいます。品種としてのモカ種はすこし違います。一般に、エチオピア産とイエメン産の豆のことをモカ種と呼ぶこともあるようですが、まったく別物のモカ種と呼ばれる品種も存在しています。
ブルボン種が変異した品種
モカ種は、ブルボン島で栽培されていたブルボン種が変異してできたものだとされています。含まれるカフェインの量が、一般的な品種のコーヒーの約50%ほどで、上質なコーヒー豆として評価されています。樹木は、樹そのものから果実や種子まで全体的に小さく、生豆も他の品種の中で最小のサイズです。また、さび病に弱いため、管理が非常に難しくとても希少な品種です。
研究や品種改良がされている
コーヒー豆は、栽培や品種の改良がよく行われています。モカ種でも、コロンビアでコーヒーを生産している農園が、数年をかけて研究および試験的に栽培を繰り返し、試行錯誤を重ねようやく新たなモカ種を完成させました。その風味は、爽やかな香りとまろやかで濃厚なコクがある味わいで、スペシャルティコーヒーとして高い評価を受けました。2011年には、名誉ある賞を受賞しています。