カフェテリアや喫茶店などのコーヒーショップのルーツについて考えたときに、多くの人が思い浮かべるのはヨーロッパのオシャレな西洋文化でしょう。喫茶店の始まりは中東のイスラム文化圏に起源をさかのぼることになるものの、ヨーロッパも避けて通ることはできない地域です。
・トルコの貿易商とヨーロッパ
ヨーロッパにコーヒーが持ち込まれたのはトルコの貿易商がきっかけになっています。ダニエル・エドワードというロンドンで活動していたトルコ人が、母国から連れてきたパスカ・ロゼという人物にコーヒーを準備させ、イギリスの人々がコーヒーを口にすることになったのです。
・ロンドンの人々に受け入れられた異国の飲み物
パスカ・ロゼがトルコから持ち帰ったコーヒーは、ロンドンの顧客に大変受けが良く、瞬く間に評判は広がりました。そして1652年にコーヒーショップをオープンしたところ、たちまち大人気の飲み物になったのです。外国の珍しい飲み物であることやコーヒーならではの風味が人々に気に入られ、お店は大盛況となります。このロンドンでのお店が現在まで続くカフェテリア文化の始まりと言われています。
・市内のカフェテリアは2000店舗まで増加
ロンドンでオープンしたコーヒーショップの大盛況を受けて、市内には続々と喫茶店がオープンします。たった10年余りでロンドン市内のいたるところに、2000店舗ものコーヒーショップが立ち並ぶようになりました。当時のコーヒーは現在の方法とは違った入れ方で、ターキッシュコーヒーと呼ばれる煮だして飲むタイプでした。