アジアの二大コーヒー
アジアの二大コーヒー生産地は、ベトナムとインドネシアです。
ベトナム産コーヒー
ベトナムは、19世紀にはコーヒー栽培の地図に載っており、プランテーションシステムを経済的に確立していました。しかし、ベトナム戦争によって生産が中断され、その後、かなり低い生産量ながらも生産が再開されました。1980年代半ばになって、個人がコーヒー農園を所有できるようになったことで、コーヒー産業が再び活性化しました。
ところで、このベトナム産コーヒー、日本のコーヒー輸入量の第二位を占めています。つまり、日本で飲まれているコーヒーの多くがベトナム産ということです。
もともとは、安価で購入できるベトナム産を缶コーヒーやインスタントコーヒーにブレンドすることが主流でしたが、現在では品質のよいベトナム産コーヒー豆が手に入るようになったことで、ベトナム産コーヒーのファンが増えています。
インドネシア産コーヒー
アジアのコーヒー豆の生産というと、インドネシアのジャワ島やスマトラ島などが思い浮かびますが、これらの島はコーヒーの品質が高いことでも有名です。ジャワ島でコーヒーの生産が始まったのは17世紀のことで、オランダ人が世界に向けてコーヒーを輸出し始めました。
インドネシアのコーヒー生産量は世界の輸出量の約6%ですが、他に類を見ない熟成されたコーヒーを世界に提供しています。ワインやチーズが熟成によって美味しくなるように、温暖で湿った気候の中でしばらく寝かせたコーヒー豆は、独特の深いコクと酸味の少ない味わいになります。