いいコーヒーは精製の過程に注目しよう

◇コーヒー豆の精製って?

コーヒー豆とは、コーヒーの実のなかにある種子を指しています。果実の中には平らな面が向かい合うように2粒の種子が入っています。精製とは、果実の中から豆を取り出すことを指しています。単純に果実とコーヒー豆を分ける方法だけでは精製は完了しません。コーヒー豆(パーチメントといいます)の周りのミューシレージと呼ばれる粘液質の膜を取り除き乾燥させるまでの工程が精製です。コーヒーの生産国では、精製の段階まで終わらせてから生豆の状態で出荷しています。

◇精製方法で味が変わる?

地域によって、収穫から出荷するまでの工程の一つである精製の方法が変わります。大きく分けて水洗いする方法と、乾燥させる方法に分かれます。生産国の地域ごとに生育環境が異なるからです。水がある環境や高山である環境などさまざまなので、それぞれの精製方法が存在します。もちろん、精製方法はその土地において最良の方法がとられているので、味も大きく変わります。生産している品種と精製方法がいいコーヒーを生み出しているのです。

◇精製にかける時間

地域によって精製する方法が異なります。ミューシレージ発酵のために1日ほど時間をかける方法や、乾燥作業に数日かける方法などさまざまです。水につける時間や乾燥させる時間などを考慮すると、収穫から生豆として出荷するまでにも長い時間がかかると考えましょう。手間暇をかけて出荷される生豆は、大切に扱われるべきものと考えられています。